【県病だより】プロフェッショナルに聞く! 薬剤師Part.1
2024.11.07 更新
青森県立中央病院には、様々な資格を持って、医師とともに医療を支える医療従事者がいます。これから2週にわたり、薬を扱う多くの場面で活躍する薬のプロフェッショナルである薬剤師を紹介します。
当院には、毎日多くの患者さんが診察に訪れます。
院内外来・入院患者さんを合わせると、処方されるお薬は1日に処方箋約350枚(2024年4月~6月平均 土日祝日含む)ほどになります。現在、38名の薬剤師が日々薬に関わる多くの場面でそれぞれの役割を果たしています。
Part1では、1日のスケジュールやインタビューを紹介します。
薬剤師の1日のスケジュール(業務内容別)
セントラル業務担当日
08:15 始業 調剤開始
12:15 休憩
13:00 午後の調剤開始
16:45 定時 仕事が終わり次第帰宅
病棟業務担当日
08:15 始業
10:00 病棟業務
(持参薬鑑別、薬剤指導、カルテチェックなど)
12:15 休憩
13:00 病棟業務
(持参薬鑑別、薬剤指導、カンファレンス、チーム医療など)
16:45 定時 仕事が終わり次第帰宅
午前ミキシング担当日
08:15 抗癌剤調製開始
12:15 休憩
13:00 調剤
16:45 定時 仕事が終わり次第帰宅
治験担当者
08:15 調剤など
12:15 休憩
13:00 治験管理室で治験業務
16:45 定時 仕事が終わり次第帰宅
スタッフへのインタビュー
Q薬剤師として印象に残っている出来事や言葉
- 6年前に初めて抗がん剤の服薬指導した患者さんが現在も治療を継続できていることです。
- 自分が携わっていた業務が論文化されて英語の雑誌に掲載され、とても印象に残っています。
業務を地道に続けていることが褒められたような気がして、とても嬉しく感じたのを覚えています。 - がん薬物療法認定薬剤師として医師をはじめ、看護師や多くのスタッフから治療に関する相談や依頼を多く受け、頼りにされていることを感じありがたく思っています。
Q日々心がけている・気をつけていること、また、やりがいを感じていることは
- 処方薬鑑査・服薬指導の際は既往歴と合併症、処方歴を必ず確認するようにしています。
- 医師への報告書作成やカルテへ記事記載することが多いため、作成した報告書や文章の確認作業を入念に行います。誤字脱字もそうですが、読み手にわかりやすく誤解のないように簡潔にすることを心がけています。
- 患者さんとの関わりの中で、辛い・痛いといった症状を抱えている方に出会うことが多くあります。患者さんの訴えを聞き、薬学的評価を行い、医師へ報告や処方の提案をしますが、その結果として患者さんが「楽になった」、「良くなった」と喜んでくれたときには、薬剤師としての喜びを感じます。
(病棟で看護師と打ち合わせ)
Q他の職種の方々から、刺激を受けたり、新しい発見や業務に役立てたいなどはありますか
- 病棟業務中に看護師さん、栄養士さんから薬の投与方法等を相談されることがありますが、それぞれの職種目線での考えを教えていただき勉強になります。
- 今年で勤務11年目になりますが、他の職種の方から新しい知識を教わったり、こういう情報が求められていたのか!と気づかされたり、新たな発見ばかりです。お互いに刺激を与えられる関係性を築くためにも努力を続けていきたいです。
- 以前は、がんのチーム医療は医師・薬剤師・看護師が中心で「食べられない」「気分が落ち込む」といった苦しみを抱える患者さんに対して限られたサポートしかできませんでしたが、今ではサポーティブケアチームに臨床心理士や管理栄養士がおり、治療による幅広い苦痛に各スペシャリティが関わり手厚いサポートが可能となりました。
- 地域の保険薬局薬剤師ががん患者さんのサポートをしてくれるようになり重篤な副作用の発見者になってくれることを何度か経験し、地域との薬薬連携の重要性を感じています。薬薬連携は青森県内でも地域格差があり、県内の均てん化を目指した取り組みを今後は行っていくことにしています。
Q薬を処方された患者さんからの声
入院後の患者さんから、新しく処方された薬について「何の薬か分からなかったから助かる、ありがとう。」とよく言われます。服用薬剤が増えるようであれば、きちんと内服できているかを確認しながら患者さんが服用を継続できるようにサポートをしています。
採用情報について
現在、青森県立中央病院では、薬剤師を募集しています。
また、リクルートサイト『Join Us』には、薬剤師(紹介動画あり)をはじめ初期研修医、専攻医、看護師、医療技術職員の情報を掲載しているほか、勤務条件や採用日程などについてもご覧いただけます。