がん遺伝子パネル検査
がん遺伝子パネル検査
がん遺伝子パネル検査とは
👉「がん遺伝子パネル検査」とは「がん細胞」に起きている遺伝子の変化を調べ、あなたの「がん」の特徴に適した治療法を検討する検査です。
がん遺伝子パネル検査は、生検や手術などで採取されたがんの組織を用いて、高速で大量のゲノムの情報を読み取る「次世代シークエンサー」という解析装置で、1回の検査で多数(数十~数百)の遺伝子を同時に調べます。遺伝子変異が見つかり、その遺伝子変異に対して効果が期待できる薬がある場合には、臨床試験などでその薬の使用を検討します。
現在のところ遺伝子変異が見つかる割合は9割、遺伝子変異に合う薬剤が見つかる割合は5割、その薬剤を使用できる割合は1割~1割5分です。
がん遺伝子パネル検査の対象
本検査は、「標準治療がない固形がん患者又は局所進行若しくは転移が認められ標準治療が終了となった固形がん患者(終了が見込まれる者を含む。)であって、関連学会の化学療法に関するガイドライン等に基づき、全身状態及び臓器機能等から、本検査施行後に化学療法の適応となる可能性が高いと主治医が判断した者に対して実施する場合」に保険適用できると決定されました。
以下のような方が対象となります。
- 全身状態が良好である。
- 病理学的診断によって悪性固形腫瘍(固形がん*¹)と診断されている。
- 治癒切除不能または再発の病変を有する(1)または(2)の腫瘍。
(1) 標準治療がない、標準治療が終了している、もしくは終了が見込まれる固形がん
(2) 標準治療がない固形がん*²
(*1)固形がん
がんのうち血液を作る臓器である骨髄やリンパ節から発生する白血病や悪性リンパ腫をのぞいた、かたまりを作って増殖するタイプのがん(例:胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん等)のことです。
(*2)標準治療がない固形がん
がんが発生した臓器(原発部位)から離れた部位で進展したがん(転移巣)が先にみつかり、原発部位がわからないがん(原発不明がん)や、発生数が少ないがん(稀少がん)のことです。
がん遺伝子パネル検査の流れ

*検査後の治療は、当外来担当医ではなく現在の主治医の判断となります。
がん遺伝子パネル検査の料金
検査 | 検査費用 | 検査する 遺伝子数 |
検査地域 | リンク先 |
---|---|---|---|---|
OncoGuide™ NCCオンコパネルシステム | 56万円* | 114 | 国内 | https://products.sysmex.co.jp /products/genetic/AK401170 /OncoGuide_Sample-preparation-guide.pdf |
FoundationOne®CDx がんゲノムプロファイル |
56万円* | 324 | 米国 | /wp-content/uploads/2022/02/2020-05-kannjya_jyouho_20200427.pdf” |
*患者さんの負担割合により異なります(3割負担の場合は約17万円)。
検査費用他に外来受診料なども必要です。
がん遺伝子パネル検査の予約方法
当院で治療中の患者さん
まずは受診している診療科の医師にご相談ください。
当院以外で治療中の患者さん
当院を受診していない患者さんは紹介状が必要となりますので、まずはかかりつけ医に受診(受検)につきましてご相談ください。受診が決まりましたら、医療機関から当院への予約申込をしてください。
現在かかりつけの医療機関 関係者各位
当科外来の受診が決定しましたら、「臨床遺伝科診療申込書」をご準備いただき、主治医の先生より当院医療連携部へFAXを送ってください。
【申込書送り先】
青森県立中央病院 医療連携部
FAX 017-726-8162
がん遺伝子パネル検査で使用する検査用検体について
がん遺伝子パネル検査には病理組織検体が必要になります。検体の準備は紹介元の病院にお願いしております。検査の種類により病理組織検体の準備方法が異なりますので、患者さんが当科を受診し、希望される検査が決まりました後、主治医の先生に必要な検体や書類についてご連絡します。それをご確認いただきご準備ください。
【検体作成ガイド】
当科受診時の必要書類等について
- 臨床遺伝科診療申込書(FAX用)
- 診療情報提供書(紹介状)
- 患者基本情報
以下の書類等は当科2回目受診時に必要です。
- 検査検体
- 病理報告書
- 検体情報チェックリスト
以上お手数をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。