【県病だより】特定行為研修修了看護師を知っていますか?
2022.10.20 更新
青森県立中央病院には、様々な資格を持って、医師とともに医療を支える看護師がいます。今回は特定行為研修修了看護師の紹介です。
特定行為研修修了看護師とは、医師の指示(手順書)により、高度かつ専門的な知識と技術が必要とされる行為(特定行為)を行うことができる看護師です。当院では、研修を修了した看護師が特定行為を安全に実施しています。
詳しくは特定行為研修修了看護師をご覧ください。
創傷管理に係るの特定行為研修修了看護師の斉藤さんの業務を紹介します。
この日は、意識障害で入院された患者さんにデブリードマンを行いました。
治療の様子
(デブリードマン施行)
※デブリードマン(debridement)とは「壊死した組織を除去する」ことです。壊死組織は、細菌増殖の場となり創治癒の妨げになるため、これを取り除き創を清浄化する治療行為をいいます。
(医師とともに陰圧閉鎖療法についての検討)
※陰圧閉鎖療法とは創傷を密封し、陰圧を付加する事により創縁の引き寄せ(収縮)、肉芽形成の促進、滲出液の除去を図り、創傷治癒を促進するものです。
ある日のスケジュール(特定行為が必要な患者さんがいる場合)
8:15 対応患者カンファレンス
病棟コンサルテーション対応
特定行為実践(デブリードマン)
看護記録入力
12:00 昼休憩
13:00 泌尿器科ストーマ外来
※ストーマとは、手術によって腹壁につくられた排泄口のことで人工肛門や人工膀胱があります。
褥瘡ハイリスク加算算定
15:00 褥瘡回診
15:30 特定行為実践(陰圧閉鎖療法)
病棟コンサルテーション対応
看護記録入力
16:30 排尿ケアカンファレンス
17:00 帰宅
通常業務を行いながら、特定行為が必要な患者さんが入院された場合に対応します。
これまでに特定行為として10例ほどに対応しています。(1か月2~3人対応など)
患者さんとのエピソード
陰圧閉鎖療法を行った患者さんからは「こんなに早く肉が上がってくる(肉芽形成する)もんだね。痛くもないしやってよかった。」と、治療の効果が目で見てわかったようで喜んで話してくれました。
特定行為研修修了看護師のやりがいや気を付けている点
手順書の活用により、創傷に対してタイムリーに対応できるようになりました。適切なタイミングでの処置の実施は、重症化予防や治癒促進に繋がります。特定行為を看護師が行う事に対して、少なからず不安に思う患者さんもいると思います。処置に対する丁寧な説明と、患者さんの緊張や不安を和らげるよう声がけをしながら行っています。
採用情報について
当院では、現在、正職員の募集【看護師(助産師)・医療技術職員】を行っております。
また、当院リクルートサイトでは、看護師、医師や医療技術職員の仕事などがご覧いただけます。