取り組み
取り組み
1)インシデント・アクシデントの報告基準について
当院では、インシデント・アクシデントの他に以下の報告をすることを推進しています。
①合併症報告
- (24時間以内の)予期せぬ再手術(内視鏡治療も含めてすべて)
- 手術時の大量出血(70mL/㎏以上の出血、予定よりRBC-LR5単位以上使用)
- 術後の予定していないハイケアユニットへの入室
- 予定外の気管内挿管チューブの未抜管・人工呼吸器管理
- 予定外術式の施行(予定しない臓器の摘出、血管・神経・臓器の損傷、尿管・血管・神経などの吻合)
- 手術時間の予期せぬ延長(3時間以上)
- 術後の重篤な感染症:縫合不全、膿瘍、縦隔炎、膿胸、難治性の創感染などでIVRや再手術を要したもの(JCOG術後合併症基準:Clavien-Dindo分類でグレード3以上のもの)
- 内視鏡検査や治療中の消化管穿孔、重症膵炎など
- 心臓カテーテル検査やIVR後の心タンポナーデ及び輸血や手術が必要となった血腫形成、出血
- 中心静脈穿刺に関連した合併症:動脈穿刺、気胸などで処置(IVRや手術、ドレーン留置を要したもの)
- 肺塞栓症でショック状態を呈したもの(人工呼吸器・PCPS管理を要したもの、血栓除去術を要したもの)
②スタットコール事例
患者さんの急変時にスタットコール(応援医師)の要請をした報告を受けて、急変時対応の体制を整備しています。
③患者相談処理報告
患者さんや家族からの相談報告を受けて、患者支援委員会にて協議します。
2)医療安全研修会の開催
医療事故防止のために各種研修を実施し、職員の安全管理意識の向上、相互の連携を図っています。
特に、各部署・部門のリスクマネージャーを対象に現場リスクマネージャーの研修を実施し、安全文化の醸成に一役を担って頂いています。
医療安全必須研修会について
年2回、全職員に参加義務のある必須研修会を開催しています。当日参加できなかった職員は、集合研修の他、DVD研修、e-Learningを受講しています。
テーマ | 参加人数 (参加率) |
|
---|---|---|
第1回研修会 | 弁護士さんに聞く 説明と同意に関するQ&A |
1690名(94.6%) |
第2回研修会 | 安全に医療を提供するためにみずからの被ばく予防の徹底を |
1582名(92.28%) |
(令和元年)令和2年は、感染防止のため、集合研修はせずにすべてe-Learningにしました。
3)医療事故調査制度について
医療事故調査制度の趣旨に基づき、院内協議(外部委員を含む)を実施し、報告することに取り組んでいます。
また、死亡カルテレビューから、予期しない死亡も監査しています。
4)急変・緊急対応の整備
①スタットコールの発動の推進
②アナフィラキシーショックの対応
③採血・注射・点滴行為における末梢神経損傷の対応[PDF 540KB]
④館内のAED、12誘導心電図などの配置図[PDF 525KB]
5)広報
職員に対して、「医療安全ニュース」を毎月発行しています。
当院の医療安全の現状や動向、事故防止の方策、医療安全に関する話題を掲載し、最新の情報を発信しています。
院内の研修会報告や特に注意すべき事象についても、文書や院内ポータルを利用して、注意喚起をしています。
患者誤認防止対策の一環として、患者さん向けのメッセージを外来ホールのパネルに表示しています。