【県病だより】青森県小児在宅支援センターの開所式が行われました
2022.06.16 更新
6月6日(月)、三村青森県知事をはじめ関係者が出席して、青森県小児在宅支援センターの開所式が行われました。
青森県小児在宅支援センターは、医療的ケアを必要としながら在宅で暮らす小児・障害児(者)とそのご家族に対する支援を総合的に行う県内の小児在宅支援の拠点として、「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」に基づき青森県立中央病院内に設置されました。当院の成育科部長 網塚 貴介医師がセンター長を務め、スタッフ6名でスタートしました。
吉田病院事業管理者のあいさつ
『当院では、小児在宅支援センターを拠点として、医療的ケアを要する子どもやその家族が、安心して生活ができ、充実した医療、福祉、保育、教育等を受けられる環境整備に県とともに取り組んでまいります』と意気込みを述べられました。
網塚センター長から
小児在宅支援センターの機能は、相談・支援、人材育成、調査分析・情報発信の3本柱から構成されます。
このセンター機能の中核ともいえる相談支援に関してですが、青森県では医療的ケア児への支援がまだまだ乏しいのが実情です。
例えば保育園に入りたいというご相談があったとしても、お住まいの地域にこれまで医療的ケア児を受け入れたことのある保育園が一つもなければ、今すぐにはどうにもできませんので、ご相談に対しては簡単にはお答えできない課題がかなり多くの部分を占めるのではないかと思います。
現在の青森県において、「医療的ケア児への支援が乏しい」ことは「医療的ケア児に対する支援をしたことのある経験者が少ない」ことを意味します。
そこで、この小児在宅支援センターでは、例えば保育園がないからそれで終わりではなく、その地域に直接足を運び、地域に1人でも多くの新規の支援者を増やすため、新たに支援に加わる方が安心して、そのお子さん達の支援に関われるような「支援者への支援」を通じて、県内に医療的ケア児への「支援の輪」を拡げることを目指したいと思います。
県内には中小の市町村で小児に対する医療資源、社会資源の乏しい地域が数多くあります。こうした地域での支援はさらに困難を極めますので、そうした場合には市町村の担当の皆さんにもご協力いただき、その地域での「知恵を絞る場」を最初に創って行ければと考えております。
青森県内の医療的ケア児支援の充実のため、実際にご自宅や施設等に直接出向き(出向く)、関係機関との連携を図りつなぎ、一人でも多くの支援者を増やして支援の場、医療的ケア児の生活の場を新たに創り出して行くことが、医療的ケア児とそのご家族の生活を支えることになると信じています。
「出向く」、「つなげる」、「創る(つくる)」
小児在宅支援センターでは、この3つをモットーとして青森県の医療的ケア児支援の充実に努めたいと考えております。
(相談室前で開所式来賓者に説明する網塚センター長 左から2番目)
(部屋の様子)
青森県小児在宅支援センターホームページ