県病だよりでは、これまでに新人看護師を対象とした研修会を取り上げてきましたが、今回は指導する側の看護師を対象に行われた「IVナースインストラクター」認定試験について紹介します。
看護部では、2021年に日本看護協会の「静脈注射の実施に関する指針」にある【注射レベル3】を実施できる看護師を育成するために、「IVナースインストラクター」制度を設け院内の教育体制を整備しました。
日本看護協会の「静脈注射の実施に関する指針」
- 【注射レベル1】臨時応急の手当として看護師が実施することができる
- 【注射レベル2】医師の指示に基づき看護師が実施することができる
- 【注射レベル3】医師の指示に基づき、一定以上の臨床経験を有し、かつ、専門の教育を受けた看護師のみが実施することができる
以下の写真は、昨年12月の認定試験の様子です。
対象は、当院のレベルⅤ(採用11年目以上)の看護師です。
静脈穿刺の場面をチェックしている様子で、中央が受験者です。
試験官は、がん化学療法看護認定看護師と救急看護認定看護師が務めます。
注射手技ができることだけではなく、正しい固定方法、患者さんへの声掛け、適切な注射部位の選択、注意点などチェック項目に沿って行います。
受験者は、事前にナーシングスキルの8項目を自己学習して、テストで100点をとるまで繰り返し学習します。
また試験の前には、試験官からOJTを受けています。
※OJT(On The Job Training) 職場内で実施される訓練を指し、実践で必要なスキルや知識を学ぶこと
模擬の腕を使用して、静脈穿刺を行う様子です。
今回の試験では、12名が「IVナースインストラクター」に認証されました。
まだ始まったばかりですが、よりよい看護につなげたいと取り組んでいます。