【県病だより】令和6年度第5回 スキルアップ研修会を開催しました
2025.02.20 更新
当院医療連携部では、地域の医療従事者等との交流と自己研鑽を目的として、医療機関の医師、歯科医師、看護師、薬剤師などを対象に研修会を開催しています。
今回は、1月21日(火)に県民福祉プラザで開催された第5回研修会についてご紹介します。
テーマ:「連携のために必要なこと」

- 【講師】鈴木 克治
- 青森県医師会常任理事
(芙蓉会病院精神科医)
研修内容
精神科医療については、その医療計画が国や県も一般医療部署の管轄ではない、精神科病棟の医師数等を定めた「精神科特例」がいつの間にか「本則」とされた、入院基本料をはじめ診療報酬が明らかに身体科と差異がある等、明らかに区別されている。また近年、総合病院での精神病床の減少が著しい反面、外来患者数の増加が精神科医の増加に追い付かない状況にあるなど、精神科医療を取り巻く環境は非常に厳しい状況にある。
そうした中で、診療報酬に「こころの連携指導料」が新設されたり、自殺対策として県が「支援者支援」を行うための事業を実施するなど、少しずつではあるが身体科と精神科の連携のための施策が進んできた。
身体科と精神科の連携によるケアを受ける患者が、抵抗なく連携を享受できるために必要なことを考えていかなくてはならないなど、精神科医療の現状と課題、今後の方向性等について、分かりやすく講義していただきました。
参加者の感想
アンケートでは、講義について9割程度の受講者から、「分かりやすかった」「普段の現場に活かせる」という回答が得られました。
また、受講者からは
- 精神科を受診するときに、予約がなかなか取れない理由がわかった。
- 「こころの連携指導料」について知らなかったので、算定できるかどうかもう少し要件について調べたいと思った。
- 精神科と身体科で違いがあること。受診予約も取れず、今困っている当事者や家族を救うことのできないジレンマを強く感じます。
などの感想が寄せられました。
スキルアップ研修会の開催予定
今年度医療連携部では、5回の研修会開催を予定しています。
- 第1回 5月21日(火)県民福祉プラザ(終了)
- テーマ:青森地域での災害を想定して備えること
- 講 師:青森県立中央病院 災害医療管理監
小笠原 賢 - 参加者:64名
- 第2回 7月16日(火)県民福祉プラザ(終了)
- テーマ:遺伝子検査で何がわかる?
- 講 師:青森県立中央病院 ゲノム医療部長
北澤 淳一 - 参加者:30名
- 第3回 9月17日(火)県民福祉プラザ(終了)
- テーマ:認知症診療のパラダイムシフト~新薬の登場は私たちに変革を迫っている~
- 講 師:弘前大学大学院医学研究科 脳神経内科学講座 教授
冨山 誠彦
青森県立中央病院 公認心理師
加藤 由佳 - 参加者:30名
- 第4回 11月19日(火)アピオあおもり(終了)
- テーマ:緩和病棟はどんなところ?
- 講 師:社団法人慈恵会青森慈恵会病院看護副部長兼任
緩和ケア病棟看護総括師長 緩和ケア認定看護師
田澤 泰子 - 参加者:40名
- 第5回 令和7年1月21日(火)県民福祉プラザ(終了)
- テーマ:連携のために必要なこと~身体科-精神科の円滑な連携を~
- 講 師:青森医師会常任理事(芙蓉会病院精神科医)
鈴木 克治 - 参加者:24名