消化器内科
診療スタッフ
部長 沼尾 宏(ぬまお ひろし)(肝胆膵)
- 卒業年/昭和63年
- 資格など/日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本肝臓学会認定肝臓専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本医師会認定産業医、死体解剖資格認定医、弘前大学医学部臨床教授
- 得意分野/消化器病学、肝臓病学
部長 金澤 浩介(かなざわ こうすけ)(消化器一般)
- 卒業年/平成5年
- 資格など/日本内科学会認定医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
- 得意分野/消化器病学
部長 花畑 憲洋(はなばた のりひろ)(消化管)【内視鏡部長】
- 卒業年/平成10年
- 資格など/日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員、日本消化管学会胃腸科専門医・指導医、日本カプセル内視鏡学会暫定指導医
- 得意分野/消化器病学、消化器内視鏡診断・治療
副部長 島谷 孝司(しまや こうじ)
- 卒業年/平成14年
- 資格など/日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本消化管学会胃腸科専門医・指導医、日本医師会認定産業医
- 得意分野/消化器病学、肝臓病学
副部長 佐竹 美和(さたけ みわ)
- 卒業年/平成23年
- 資格など/日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本内視鏡学会専門医
- 得意分野/消化管疾患
医師 五十嵐 昌平(いがらし しょうへい)
- 卒業年/平成26年
- 資格など/日本内科学会認定内科医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化器病学会専門医
- 得意分野/消化器病学
医師 髙 昌良(こう まさよし)
- 卒業年/平成26年
- 資格など/日本内科学会認定内科医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会肝臓専門医
- 得意分野/消化器病学
医師 須藤 信哉(すとう しんや)
- 卒業年/平成28年
- 資格など/日本内科学会内科専門医、日本消化器病学会専門医
- 得意分野/消化器病学
医療顧問 斎藤 博(さいとう ひろし)
- 卒業年/昭和53年
- 資格など/
- 得意分野/
診療内容
- 消化器疾患一般:逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍、急性・慢性膵炎、感染性腸炎、過敏性腸症候群、薬剤性腸炎、虚血性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、急性・慢性肝炎、肝硬変、重症・劇症肝炎、肝膿瘍、急性胆嚢炎、急性・慢性膵炎など。
- 悪性腫瘍に対する化学療法:食道がん、胃がん、大腸がん、直腸がん、肝がん、膵がん、胆管がんなどの消化器がんなど。
- 消化器疾患に関する内視鏡検査、内視鏡治療
消化器がんの内視鏡治療、総胆管結石などの胆道疾患や膵疾患に対する内視鏡治療、食道静脈瘤の内視鏡的硬化療法など - 炎症性腸疾患の診断と治療
※なお、胆石症に関しては、当院では基本、手術は行っていませんので、その紹介等は御配慮お願いいたします。
得意分野
消化器一般診療はもちろんのこと、外来では胃・十二指腸潰瘍に対する二次除菌も含めたヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法、最近頻度の多い過敏性腸症候群や酸関連疾患の治療を行っています。炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎(UC)やクローン病(CD)の内科的治療、特に適応症例ではイムラン等の免疫調節薬、抗TNF-α抗体を始めとした各種生物的製剤による治療を積極的に導入しています。さらに、手術適応症例も外科との良好な連携のもとスムーズに行われています。
緊急内視鏡は24時間体制とし、消化管出血に対して高周波凝固法、内視鏡的結紮術、高周波焼灼術、クリップ法などによる止血術を施行しています。胆膵疾患による閉塞性黄疸に対しては内視鏡的胆管ドレナージによる減黄や総胆管結石に対する内視鏡的乳頭切開術かバルーン拡張術による結石除去を行っています。小腸内視鏡、カプセル内視鏡の登場により、これまで暗黒大陸と言われてきた小腸の観察ができるようになり、小腸疾患の診断および小腸出血の治療、CDの小腸狭窄に対する拡張術などが可能となりました。当科では最新のダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡を購入し、積極的に小腸出血、小腸疾患の診断・治療に活用しています。
大腸ポリープ・早期大腸癌および早期胃癌に対する内視鏡的治療も積極的に行い、内視鏡的粘膜切除術(EMR)の他、大きな病巣を取り除く内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の施行数も大変増えてきています。更に、平成26年度からは内視鏡治療のスペシャリストも勤務し、早期食道がん・胃がん・大腸がんのESD治療に積極的にあたっており、青森市外からの患者さんも大変増えています。
消化器がんの化学療法は新規抗がん剤の開発や支持療法の発達により、外来化学療法が主体となっています。当院は都道府県がん診療連携拠点病院であり、青森県全体のがん医療の底上げにあたっています。消化器がんの多くの患者さんが県内各地から受診しております。標準治療はもちろんのこと、最新の分子標的薬の他、話題の免疫チェックポイント阻害薬もチーム医療により安全に行っています。症例によっては全身化学療法に加え、肝動脈注入療法や放射線療法、手術を併用した集学的治療に心がけています。また、最近では臨床遺伝科と連携して、ゲノム医療にも取り組んでいます。
C型肝炎は治療法の進歩により、経口薬のみで治癒可能な疾患になりました。B型肝炎も抗ウイルス薬で十分コントロールが可能になっています。原則的に肝炎ウイルスが陽性の方は治療を前提とした精査が必要ですので、キャリアと判明した際は是非ご紹介下さい。
肝がんに対して当院では当科、放射線部、外科、腫瘍放射線科が協同し、肝切除、ラジオ波焼灼術、肝動脈塞栓術、薬物療法、放射線照射などによる集学的治療を行っております。また、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変など自己免疫性肝疾患、また最近増加している非アルコール性脂肪肝炎(NASH)にも力を入れております。
以上のように、当科では青森県の中核病院として標準治療や先端医療を最新のツールを利用して積極的に提供しています。
部長から
当院は青森県の中核病院として、県内各地から多数の紹介患者さんが受診します。消化管出血、閉塞性黄疸や胆道感染、急性膵炎などの緊急症例も多数みられ、緊急内視鏡による止血や減黄術を施行しています。時間外の症例も多数みられ、当科医師および各スタッフの忙しさは大変なものであります。このような中でも、医師・スタッフ間の連携を密にとり、各役割を明確にして診断・治療にあたっています。このような症例では、急性期を過ぎ安定し、外来通院となった場合には、近医や紹介先の病院に連携を通じ、その後の診療をお願いすることとなります。また、潰瘍性大腸炎の長期に寛解となった症例や肝炎ウイルスの陰性となった症例のfollowや治療も同様にお願いすることがあると思います。
特に、最近ではがん患者さんの紹介が大変増えてきています。食道、胃、大腸などの早期がんに対するESDによる内視鏡治療や抗がん薬治療を受ける患者さんです。内視鏡治療に関してはそのスペシャリストが専任におこなっており、多くの難易度の高い症例も治療しています。抗がん薬治療に関しては東北でもトップクラスの数の患者さんの治療を行っています。外来での治療(外来化学療法)が中心であり、医師だけでなく、専任薬剤師、看護師等がチームを組んで(チーム医療)、安全で効率的に治療をしています。特に当院は都道府県がん診療連携拠点病院として、intensive chemotherapyを積極的に行う患者さんを中心に診療を行わざるを得ない状況にあります。
また、当科ではがんの早期から緩和ケアを行い、緩和ケア中心となった場合も緩和医療科等と連携し、その後のサポートもできるようにシームレスな緩和ケアに努めています。緩和ケアが主体となる患者さんの場合には病診連携などでいろいろ調整をお願いすることがあると思います。その節は何卒ご理解の程お願い致します。
青森市民、さらに青森県民全体の健康を第一に考え、患者さんと同じ目線で接して挙げられるような医師を目指し、今後とも精進し青森県の医療を支えていきたいと思います。
(文責M.M)