製剤室
製剤室では主に、院内製剤の調製の業務を行っています。
製剤室の業務内容
院内製剤の調製
院内製剤とは
院内製剤とは、治療上必要であるが、安定性あるいはその他の理由により市販されていないため、院内で独自に調製される薬剤をいいます。
人体に使用され得るものであるため、より品質の保証ができ、安全かつ有効な製剤の調製と供給に務めています。
薬物血中濃度モニタリング(TDM)
TDMとは
TDM(Therapeutic Drug Monitoringの略)とは、薬物の血中濃度を測定・解析し、個々の患者さんにおける薬物の適正な用法・用量を設定することをいいます。
TDMの必要性
一般に、薬による効果や副作用は投与量に比例しますが、同じ投与量でも血中濃度を測定すると、その値には個人差が生じます。
薬によっては、この個人差の大きいものがあり、こうした薬では投与量よりも薬物の血中濃度が重要となります。
特に、治療域(最小有効血中濃度と最小中毒濃度の間)が狭いお薬に関しては、薬物の血中濃度を測定して用法用量を調節することで、効果を高めるとともに、副作用のリスクも減らして、患者さん1人1人にとって最適な薬物療法が行えるようになります。
また、抗菌剤の適正使用にもつながるため、菌の耐性化を防ぐことにもなります。
主な対象薬物
薬剤部がTDM業務で関与している主な対象薬物は、以下となります。
- バンコマイシン(注射薬)
- テイコプラニン
- アルベカシン
- アミカシン
- ゲンタマイシン
- トブラマイシン
- ブイフェンド
- フェニトイン
- フェノバルビタール
- バルプロ酸
- カルバマゼピン
- シクロスポリン
- タクロリムス
- テオフィリン
- ジゴキシン
- メトトレキサート