一般検査部門
一般検査とは?
尿、便、体腔液(髄液、胸水、腹水など)について検査を行なっています。診断のために基礎的な情報を短時間で得ることが可能です。
尿検査
尿定性検査と尿沈渣検査があり、主に腎および尿路系疾患(腎疾患、糖尿病、尿路感染症など)の診断に役立ちます。
尿検査時の注意点・尿の正しい採り方
- 尿道口の分泌物や雑菌を防ぐため、できるだけ中間の尿(出始めの尿と出終わりの尿は採らない)をコップに採取してください。
- 尿が少ない場合や、女性の方で生理中の方はスタッフに声がけをお願いします。
- 尿が少ないときは、お水を飲んでしばらくしてから採ってみましょう。
- 尿検査のある日は、ビタミンC(サプリメント、果物、ジュース、お茶)の摂取は控えましょう。検査試薬に影響があり、正しい結果が得られません。
尿の色調
尿中に含まれる糖、蛋白質など16項目を自動分析装置で検査します。
- 淡黄色~黄色:健康な色
- 混濁:尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎)など
- 蛍光色:薬剤(眼底検査薬など)
- 黄褐色:肝臓、胆道疾患など
- 赤褐色~茶褐色:出血、癌など
尿定性検査
尿中に含まれる糖、蛋白質など16項目を自動分析装置で検査します。
- 糖 (+):糖尿病、腎障害で出現
- 蛋白 (+):腎臓、尿路の障害で出現(腎疾患、尿路感染症など)
- 潜血 (+):出血(腎炎、尿路炎症、結石、腫瘍など)
- 白血球(+):腎臓、尿路、膀胱の炎症(膀胱炎、腎盂腎炎など)
- ビリルビン(+):肝臓や胆嚢の病気(閉塞性黄疸、溶血性疾患など)
尿沈渣(尿中有形成分)検査
尿中に含まれる有形成分(赤血球、白血球、細菌、上皮細胞、円柱など)を自動分析装置で検査します。有形成分をより詳しく調べる必要のある場合は、顕微鏡で観察します。
便潜血
便に血液が混じっていないかみる検査で、消化管の出血の有無がわかります。胃潰瘍、胃癌、小腸腫瘍、潰瘍性大腸炎、大腸癌、痔瘻などで陽性になります。
髄液検査
腰椎または脳脊髄から髄液を採取し、色、細胞数、糖、蛋白などを検査します。髄膜炎、脳炎、くも膜下出血、多発性硬化症などの診断や治療経過に有用な検査です。