青森県立中央病院は、地域医療支援病院であり、地域の医療従事者に対して研修を行っています。今回の第3回研修会は9月21日(火)に行われ、看護支援専門員(ケアマネージャー)、看護師、薬剤師、介護職等106名の参加がありました。
テーマは『認知症の程度に合わせた接し方とケア ~患者さんの認知機能を理解した対応~』で、講師はフリーランスの看護師(元認知症認定看護師)・介護支援専門員の市村幸美先生です。先生は、医療と介護の両方の現場を知っており、具体的な方法、対応について講義してくださいました。
講師 市村幸美先生
「認知症の人への対応で困っていることはありますか?」のアンケートでは
・お昼寝すると食事したことを忘れご飯を食べていないと易怒的になってしまう人への対応
・自覚症状(疼痛や食欲)の把握が難しい
・BPSDの症状の強い方に内服薬が多すぎると感じる
※BPSDとは認知症の行動、心理症状のことで、徘徊、攻撃的行動などの異常行動。うつ状態、不安、厳格・妄想など様々な症状が含まれます。
など、内容は毎日認知症の方々と接しているため具体的なものとなりました。
講義の内容から
講義の中で心に残ったのは「正しいか」よりも「本人が幸せか」という視点でケアすることです。医療従事者は正しいことを重視しがちですが、それを二の次にし、「本人の幸せ」を最優先する考え方に、目からうろこが落ちました。
スキルアップ研修会これまでの開催について
- 第1回 6月1日 WEB開催
テーマ:『注意しよう!薬の飲み合わせ~処方薬と市販薬 サプリメントのちょっと危ない飲み合わせ』
講師:当院薬剤師 相内志織先生
参加者:80名
- 第2回 7月20日 WEB開催
テーマ:『健康に気を付けたいけどしょっぱいものが好き!~カップ麺消費量日本一の青森県で一工夫~』
講師は:当院管理栄養士 長内麻里子先生
参加者:64名
今年度、医療連携部では、5回の研修を予定しており、第4回研修会では『医療用麻薬の選び方と使い方』をテーマに11月24日に行われる予定です。