看護部 専門・認定看護師
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当院のスペシャリストは看護の質向上を目指し、病棟、外来、救命救急センター、看護管理室、各診療セクションで、所属部署および領域を超えたチーム活動や連携に取り組んでいます。
令和6年4月1日現在で、専門看護師は5名、認定看護師は28名です。
専門看護師
- がん看護2名
- 小児看護1名
- 母性看護1名
- 急性・重症患者看護1名
認定看護師
- 救急看護 4名
- 皮膚・排泄ケア2名(うちB課程1名)
- 緩和ケア2名
- がん化学療法看護5名
- がん性疼痛看護1名
- 感染管理3名(うちB課程2名)
- 糖尿病看護1名(B課程)
- 新生児集中ケア1名
- 手術看護1名
- 乳がん看護2名
- 摂食・嚥下障害看護1名
- 認知症看護1名
- 脳卒中リハビリテーション看護1名
- がん放射線療法看護1名
- 慢性心不全看護1名
- 精神科看護1名
*B課程:看護師特定行為研修修了者
主なチーム活動
感染対策チーム、NST(栄養サポートチーム)、褥瘡対策委員会、RRT(迅速対応チーム)、RST(呼吸サポートチーム)、ジェネラリストへの研修(研修企画・講師)、緩和ケアチーム、サポーティブケアチーム、安全な静脈注射に関する教育、臨床倫理患者意思決定サポートチーム、看護護研究支援 など
スペシャリストのチーム活動や連携の紹介
<Rapid Response Team(RRT):迅速対応チーム>
患者さんの重症化や急変を回避することを目的に、医師と協働しRRT活動をしています。
チームメンバーは、急性・重症患者看護専門看護師、診療看護師、救急看護認定看護師が中心となり、専門性を発揮しながら活躍しています。
平日日中は全病棟を対象に診療科を問わずRRTがラウンドし、急変・重症化リスクの判断や必要なケアおよび観察の提案、患者さんの状態を不安に思うスタッフからの相談への対応などをしています。また、急変や重症化した事例の振り返りをサポートし、アセスメントや対応力向上への教育的役割も担っています。
そして、ICUやEICUなどの重症部門から一般病棟へと転室された患者さんのフォローもラウンドの目的の一つです。
ラウンドは年間で1000件を超えています。RRTは全ての患者さんとスタッフを守るべく、院内を横断的に活動しています。
<緩和ケアチーム>
緩和ケアチームとは、痛みや吐き気などつらい身体症状や、不安・落ち込みなどの精神的な苦痛を和らげ、患者さんとご家族が安心して治療に取り組んだり、自分らしい生活を送ったりできるように、支える専門チームです。
メンバーは、緩和医療科医師、メンタルヘルス科医師、緩和ケアチーム専従看護師、がん看護専門看護師、薬剤師、管理栄養士、公認心理師、理学療法士、社会福祉士などで構成されています。治療を行っている主治医やスタッフとも相談しながら、治療や生活がうまくいくようにお手伝いします。入院中のがん患者さんばかりではなく、がんではない患者さんも困った症状があれば、対応することもあります。
毎朝、緩和ケアチームが担当する患者さんについて、カンファレンスをしてから回診に行きます。回診のあと、症状や様子から薬剤の調整やケアを検討します。緩和ケアチームが関わった患者さんは、退院された後、当院に通院している間は、緩和医療科の外来で継続して診察をしています。
<褥瘡対策委員会>
当院では、入院患者の褥瘡予防・治療のため褥瘡対策委員会を設置しています。褥瘡対策に関する医療の質向上を図り、褥瘡発生予防・早期治療を目標に活動を行っています。高齢化に伴い、寝たきり患者は年々増加しており、褥瘡発生リスクは高まってきています。
褥瘡対策委員会は、医師、皮膚・排泄ケア認定看護師、病棟看護師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師、検査技師等で構成されており、他職種で相談しながら褥瘡対策を行っています。他職種が協力することで、褥瘡対策を多方面からアプローチしていくことができ、より効果的な予防・治療に繋がっていきます。毎週水曜日には重度褥瘡患者さんの褥瘡回診を行っています。患者さんの褥瘡の状態を評価し、ケア方法や医師が処方した軟膏の使用方法、適切な体圧分散寝具の選択やポジショニングについて指導し、より実践的な褥瘡対策を目指しています。
血液データを見ながら同時に栄養チェックも行っています。管理栄養士からは、栄養補助食品などのアドバイスも行っています。
また、看護師を中心とした褥瘡対策チームとも連携し、活動を一層強化しています。
スペシャリスト(専門領域)を目指す看護職員への支援制度
専門看護師、認定看護師の資格を取得するにあたり、当院ではキャリアプランの支援や資格取得に要する費用などについて様々な支援制度を利用でき、在籍・在職しながらスペシャリストを目指すことができます。当院の看護師クリニカルラダーレベル4以上から専門・認定看護師への進学に関する申請が可能になります。
スペシャリスト(専門領域)資格認定後の支援
当院には、すべてのスペシャリストが参集する専門・認定看護師会議があります。専門・認定看護師会議では、専門性を活かした看護の質向上へ向けて、スペシャリストの「活動」「育成」「支援」に関する取り組みを看護管理室と協働して進めています。その取り組みでは、領域を超えて連携するグループ活動を行っています。経験も領域も様々なスペシャリストと活動をすることで、広い視野と協働の機会、助け合える関係性ができると考えています。
また、資格取得後はスペシャリストの育成・能力開発の指標となるスペシャリストラダーを活用し、当院のスペシャリストとして求められる姿への成長を支援します。そのスペシャリストラダーは自己の成長を評価するとともに看護管理者との協働とその先にある役割の開発を推進することを目的に、看護部教育委員会と専門・認定看護師会議が協働し導入の準備をしています。
さらに、資格更新に必要な学術集会や研修への参加、院外講師の依頼などについては支援制度があります。