看護部 専門・認定看護師
関連ページ
- 当院では、スペシャリストの育成にも積極的に取り組んでおり、看護サービスの向上に向け、様々な分野で活躍しています。令和6年4月1日現在で、専門看護師は5名、認定看護師は27名、合計33名です。
専門看護師
認定看護師
- 緩和ケア
- がん化学療法看護
- 乳がん看護
- がん放射線療法看護
- がん性疼痛看護
- 救急看護
- 新生児集中ケア
- 脳卒中リハビリテーション看護
- 慢性心不全看護
- 皮膚・排泄ケア
- 感染管理
- 精神科看護
- 糖尿病看護
- 認知症看護
- 摂食・嚥下障害看護認定看護
専門看護師
母性看護専門看護師
母性看護専門看護師とは、妊娠・出産・育児を体験する女性とご家族が、安全で満足できる妊娠・出産・育児ができるように看護ケアを提供する専門職です。
近年、ハイリスクな妊娠・出産・育児が増加し、さらに、女性やご家族の医療・看護に対するニーズの多様化が進んできています。その方たちに、専門家としてケアを提供するのが母性看護専門看護師です。 私は、総合周産期母子医療センター(4階南病棟・4階東病棟)・産婦人科外来などにおいて、様々な不安や心配事・予期せぬ出来事等を体験した女性とご家族に対し、様々な問題を解決できるように支援を行っています。特に、育児に関する不安や心配事、予期せぬ出来事(緊急搬送・小さい赤ちゃんの出産等)の体験等について心理的に支援しております。 具体的には、NICUにおいて乳房ケアや搾乳・直接授乳ケア等を実施し、母乳育児支援を通した母親役割促進に向けた支援を行っています。産科外来では助産外来を実施しており、妊婦さんに対してゆっくり時間をかけてお話を聞き保健指導を行っています。さらに、スタッフ教育やハイリスクケースに対して地域と連携し、継続看護の充実を図っております。また、院内の看護研究支援も行っております。心配なことや不安なことは、気軽にご相談ください。
急性・重症患者看護専門看護師
急性・重症患者看護専門看護師は、緊急度や重症度の高い患者さんとそのご家族への支援、さらに医療スタッフ間の調整を行い、最善の医療が提供されるよう役割を果たす専門職です。集中治療室、循環器センターでの経験を経て、現在は看護企画班に所属しています。
突発的・急激な変化によって重篤な疾患を抱えた患者さんの身体的・心理的苦痛は計り知れません。そして、患者さんを取り巻く家族もまた重大な出来事に直面し、患者さんと同様に多大なストレスを経験しています。
そのような環境の中で、患者さんやその家族を中心に、医療スタッフも含めて関わる者の価値観を明確にし、正しい方向性を見いだせるよう、専門看護師として役割を果たします。2022年度からは、重症患者対応メディエーターとして、生命に関わる決断や治療方針の決定など、大変な意思決定に直面した患者さんやご家族のサポートをしています。
その他、人工呼吸器装着患者さんの安全管理への支援や呼吸ケアの充実を目指した多職種連携の呼吸サポートチーム(RST)、具合の悪い患者さんに早期に対応し、重症化や急変を未然に防ぐための、院内迅速対応チーム(RRT)などのチームに所属し、院内を横断的に活動しています。
そして、院内の教育では、新採用研修「循環管理・呼吸管理」をはじめとしたクリティカルケアに関連した研修や安全な静脈注射研修を担当し、シミュレーション(Simulation)を中心に“楽Sim”研修を目指して、救急看護認定看護師の他、他領域の認定看護師と協働して教育に携わっています。
クリティカルケア領域全般について、教育について、スペシャリストとしてのキャリアについて、様々な相談に対応しています。いつでもお声がけください。
がん看護専門看護師
がん看護専門看護師とは、がん患者さんとそのご家族の苦痛を身体、精神、社会、スピリチュアル(霊的)な側面から理解し、治療過程において、QOL(生活の質)に視点を置き、質の高い看護を目指しています。
近年、がん医療の進歩に伴い、「生存率・生存期間の延長」「治療の複雑化」の傾向が強まり、長期に渡り治療を受ける方や治療を受けながら社会生活を送られている方が増えています。また、がん治療についての情報が氾濫し、どのように選択していったらいいのか、混乱している方もいます。がん看護専門看護師は、治療・療養過程にある患者さん、そのご家族の伴走者と考えています。
時には、治療方針の決定など、倫理的問題が生じやすい場面に関わり、患者さんとそのご家族の思いを尊重しながら、治療や療養を行えるように倫理調整を行うこともあります。 患者さんとご家族を取り巻く、多くの医療職種との調整、看護師やその他医療職の相談、教育、看護の質の向上のための研究を行い、実践に還元することも行っています。小児看護専門看護師
小児看護専門看護師は、0~15歳までのお子さまを中心に、子どもたちが健やかに成長・発達していけるよう、療養生活を支援します。また、お子さまを支える保護者の皆様の疑問や不安を軽減できるよう、一緒に支援させていただきます。
さらに、小児病棟では、七夕やねぶた祭などの行事も大切にし、療養環境の改善に努めています。青森県の子どもたちが、楽しく笑顔あふれる日々を過ごせますよう、他の医療スタッフと連携して水準の高い看護を提供することを目標に活動していきます。いつでもお気軽にお声がけください。
認定看護師
緩和ケア認定看護師
緩和ケアとは、がんと診断された時から人生最期の時を迎えるその時まで、患者さんとご家族の意思を尊重し、その人らしく生きることを支えるケアです。
緩和ケアの対象は、痛みなど身体の症状がある方だけではありません。気持ちのつらさや、仕事・経済的なことにまつわる生活のつらさを抱えている患者さんやご家族も対象になります。
私たちは、少しでも多くの患者さんとご家族に緩和ケアが提供されるように、緩和ケアチームで活動しています。その他、消化器内科外来に認定看護師がおり、それぞれの場所で活動しています。もし、緩和ケアに関する相談、質問などがありましたらいつでもご相談ください。患者さんとご家族の思いを第一に考え大事にしながら、他職種と連携し緩和ケアを実践しております。
がん化学療法看護認定看護師
がん化学療法看護認定看護師の役割は、がん化学療法を受ける患者さんとそのご家族を支え、治療中の安全を守っていくことです。
当院では、6名のがん化学療法看護認定看護師がおり、2名は外来治療センターに、3名は病棟に、1名は医療連携部に勤務しています。近年、がん化学療法は新しい治療法が次々と開発され、急速な進歩を遂げています。
私たちは、スタッフが化学療法についての理解を深め、患者さんに安心・安全な治療を提供できるよう、看護師を対象にがん看護教育を行っています。
患者さんとご家族は、治療に伴う副作用やさまざまな悩みを抱えながら療養しています。
そのような方々に対し、がん看護専門外来で副作用や治療に関する相談を受けたり、アピアランスケア教室で外見の変化に関する対処法などお話ししています。
何かお困りのことがありましたら、気軽にご相談ください。
乳がん看護認定看護師
乳がん看護認定看護師は、乳がん患者さんとご家族が抱える療養にかかわる困難について、共に考え、その困難なことの解決の手助けを行っています。
入院中や通院中の患者さんと個別面談を行い、状態に合わせて心理的ケア、情報提供をし、時には医師や他の医療者との橋渡しをして、よりよい療養環境が整うよう調整をします。 以上のような活動により、乳がん患者さんとそのご家族の、生活の質の向上に寄与することを目指します。~個別面談での患者さんからのご質問など~
- 乳房の手術方法を選べない。術式によってなにが違うのかもわからない。
- 乳がんの治療による副作用について知りたい。
- 術後キズのケア方法がわからない。下着はどうしたらいいのか。
- リハビリの方法やリンパ浮腫について教えてほしい。
- 子どもや夫、親にどうやって病気のことを伝えたらいいだろうか。
- 再発が不安です。
- 治療しながら仕事ができますか。
がん放射線療法看護認定看護師
しかし実際は全身への影響が少なく、臓器の形態と機能を温存できることからQOLを高く保持できるという特徴があり、がんの根治から緩和まで、幅広い患者さんが対象となります。
当院では通常の外照射に加え、高精度な定位放射線治療・強度変調放射線治療、腔内照射、ゾーフィゴ治療、ゼヴァリン治療なども行っています。
がん放射線療法看護認定看護師は、外来通院および入院して治療をうける患者さんやその家族に対し、医師、看護師、放射線技師をはじめ院内各スタッフと協力しながら支援しています。
患者さんが安心して計画された治療を最後まで続けられ、治療による副作用を最小限にできるよう個々の生活に合わせた情報提供を行っています。
がん性疼痛認定看護師
がん性疼痛のケアは、患者さんの訴えや検査所見をもとに、身体的な痛みの原因、対処方法を考え、症状緩和に努めます。また対処方法は、薬物療法だけでなく、非薬物療法のケアも含まれます。
しかし、患者さんの痛みは体の痛みだけでなく、病状の進行への不安、社会的・家族的役割の悩みから、心の痛みにも影響します。
がん性疼痛看護認定看護師は、体の痛みだけでなく、心のつらさにも早期に対処し、患者さん、患者さんのご家族が安心して過ごせる環境づくりを支援します。
救急看護認定看護師
-ひとりでも多くの社会復帰を目指して-
救急看護認定看護師4名は救命救急センターや病棟での活動のほか、青森県ドクターヘリのフライトナースや、院内外での災害医療に取り組み活動しています。
わたしたちのモットーは「患者さんを主語にした看護の実践」です。救急看護は、新生児から高齢者までのすべての年代、突然発生した病気や怪我などのあらゆる疾患が対象になります。
関わる職種は医師やコメディカルはもちろん、地域や行政など非常に多岐にわたり、より強いチームワークが常に要求される分野です。
私たちは、そのような救急医療の現場において、患者さんやご家族が必要とする看護ケアを迅速かつ的確に実践し、直面する問題を医師らと共有し、臨機応変に対応しております。また、救命救急センターのみならず、院内全体の救急看護の質向上に努めております。
「これからの青森県を護る、これからの救命救急センター」のスタッフとして、情熱をもって一人でも多くの命を救えるよう研鑽していきます。
新生児集中ケア認定看護師
新生児集中ケアに関する最新の幅広い知識・技術を用い、NICUでの初期ケア、急性かつ重篤な状態にある新生児の身体的ケアおよび親子関係形成を支援する看護実践が主たる活動です。
子どもたちが教えてくれるサインを読み取り、ご家族の想いに耳を傾け、生理学的・神経行動学的安定化を図るためのケアを根拠に基づき行います。また、医師や産科、他職種との連携を図り、最良の看護が提供できることを目指します。
年々、早産児の入院数は増加し、2014年にNICUは改築・増床されました。(NICU15床・GCU9床)
県内唯一の総合周産期母子医療センターとして、救命とともに親子にとって安心して過ごせるような環境や看護を、医療チームでともに考え取り組んでいきます。
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
脳卒中とは、脳が卒然(突然)に中(あた)る病気で、大きく分けて脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血の3つの病気があります。
脳卒中は、脳の血管がつまる虚血性脳卒中、と脳の血管が破れる出血性脳卒中があります。脳卒中は脳のダメージを受けた部分により生じる障害は様々ですが、意識障害や麻痺、言語障害などが残ることになり、介護が必要となる原因の第1位となっています。
脳卒中リハビリテーション認定看護師とは、脳卒中発症直後からからモニタリングやケアを行い、その後の生活を見据えて、社会復帰を目指した援助を行うことが主な活動です。
青森県は脳卒中の死亡率が全国3位で、男性が2位、女性は3位となっています。
脳卒中の主な原因は高血圧や喫煙、不整脈などです。生活習慣の改善で予防できる疾患なので、日々の生活の見直しと継続した治療が大切です。脳卒中について聞きたいことがありましたら、御相談ください。
慢性心不全看護認定看護師
心臓は、肺や全身から血液を汲み上げ送り出す、ポンプとしての役割があります。
「心不全」とは、ポンプとしての役割が不足した状態であり、「肺や全身に水が溜まる」「疲れやすくなる」などの症状が現れます。心不全は、増悪(悪化し、辛い症状が生じてしまうこと)と寛解(症状が良くなること)を繰り返し、徐々に進行していきます。
現在は、糖尿病や高血圧、喫煙習慣などがあるだけで、すでに症状のない心不全が始まっていることが解っています。
心不全を進行させないためには、症状がなくても継続して治療を受けること、生活を自己管理していくことが、とても大切です。患者さんやご家族の皆様が、病気と上手く付き合いながら、生活していける方法を考えるお手伝いを致します。
不明な点がございましたらご相談下さいますよう、お願い申し上げます。皮膚・排泄ケア認定看護師
皮膚・排泄ケア認定看護師とは、創傷(床ずれ・胃ろう、手術の傷など)、ストーマ(人工肛門、人工膀胱)、失禁(便や尿の漏れ)などの方を対象に専門的なケアを提供する看護師です。
床ずれをもつ患者さんや発生リスクの高い患者さんの体圧分散ケア、局所ケアについて医師、栄養管理師等と意見を交換しながら褥瘡回診を行っています。
失禁ケアでは、尿や便失禁の原因をアセスメントし、失禁に伴って起こる皮膚障害を中心にスキンケアを行っています。
失禁ケアでは、尿や便失禁の原因をアセスメントし、失禁に伴って起こる皮膚障害を中心にスキンケアを行っています。
ストーマケアでは、術前からストーマについての不安を軽減できるようにかかわっています。
また、術後はストーマケアの自己管理に向けてのケア方法の確立や、日常生活の問題に対してのケアを、患者さんと共に考えて実践しています。
ストーマ外来は、毎週月曜日、木曜日に予約制で行っています。予約については、外科外来にお尋ねください。
感染管理認定看護師
感染管理認定看護師は「患者さんをはじめ、病院に関わる全ての人々」を感染症から守ること、すなわち「感染対策」を目的として活動している看護師です。
感染対策を推進するに当たっては、チーム医療として多職種の協力が不可欠です。
そこで、感染対策に関わるチームである「感染対策チーム」を医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・事務職で構成し、活動しています。
感染対策の目的は、
★免疫が低下し感染しやすいリスクを抱えた患者さんに対して「安心・安全な療養環境および医療を提供」
すること
★良質かつ適切な医療を提供するため「職員の健康管理」をすること です。
私たちは、この目的のもとチーム員の専門的な知識と特性を生かし
- 標準予防策の実践推進・指導・助言
- 院内ラウンドを実施し、感染対策の実施状況の確認・指導・助言
- 抗菌薬の使用状況の把握
- サーベイランス
- 感染症発生時への迅速な対応と拡大予防
- 感染対策に関する研修会の開催
- 職員からのコンサルテーションへの対応
- 地域からのコンサルテーションへの対応、研修会の開催
を実践しています。
精神科認定看護師
精神科認定看護師は、入院中に心の影響によって起こるさまざまな症状に対して、患者さんやそのご家族が安心して治療できる環境をサポートしています。
県立中央病院には、精神科病床はありませんが精神疾患の有無に関わらず、がんやその他の身体疾患の治療に伴って誰にでも現れる可能性のある
- 病気の症状や予後に対する不安がある
- 気分が塞ぎ込んで治療に前向きに取り組めない
- なぜだか夜眠れなくなった
- なぜだか急に食欲がなくなった
などの症状に対して、医師、臨床心理士、精神保健福祉士などの多職種のチームが、患者さんの状態に合わせて『何が最善か』を常に協議して対応しています。
こんな事で相談してもいいのかな・・・と迷わずに気軽な気持ちでご相談ください
糖尿病認定看護師
糖尿病は遺伝や生活習慣だけでなく、がん等といった病気やその治療の影響により発症することが知られています。糖尿病は今や身近な存在でありながら、目や腎臓、神経の障害等の合併症を起こすリスクが高い病気です。進行させないために、いかにして予防的な視点でアプローチをするかが大切になってきます。
令和4年度より糖尿病認定看護師として活動しています。患者さんと患者さんを支えるご家族の方々に対して、糖尿病の生活相談支援や治療の情報提供、予防的フットケアの相談と実践を行います。
医師・管理栄養士・薬剤師・社会福祉士等、多職種と連携し、糖尿病と共にその人らしい生活を送ることができるよう支援していきます。
また、生活指導を行うスタッフに対して専門的視点から指導や相談支援を行い、糖尿病指導の質向上も図っていきます。さらに糖尿病への偏見や差別をなくすこと、正しい知識を広めるために地域社会にも活動の場を広げていきます。糖尿病について聞きたいことがありましたら、いつでもご相談下さい。
認知症看護認定看護師
認知症看護認定看護師は以下の役割があります。- 認知症の各期に応じた療養環境の調整
- 認知症患者の権利擁護として意思表出能力の補完
- 認知症の周辺症状を悪化させる要因への働きかけによる行動障害の予防・緩和
- 認知症患者の状態把握を含む心身状態の総合的なアセスメント及びケアサポートシステムの立案
①認知症ケア加算1を算定している患者へのケア
算定条件に該当する患者の選定を行い、病棟スタッフや多職種と対象患者のカンファレンスを行い、身体拘束低減のためにケアの提供方法を検討している。
②認知症・認知機能低下、せん妄症状を呈している患者に対するケア方法の情報提供。
②身体的拘束の解除(一時的解除)が考えられる患者へのケア方法の提供。
今後は、更なる身体拘束の最小化に向けて活動をしていきたいと考えています。
摂食・嚥下障害看護認定看護師
摂食・嚥下障害看護は、なんらかの原因によって食べられない全ての患者さんが対象となります。
食べられなくなる原因は、疾患や治療、内服薬の影響、加齢、廃用症候群など様々あります。
また、食べられないことで、誤嚥性肺炎や窒息、低栄養や脱水につながる可能性もあり、患者さんの生活や治療に関係する障害であるとも言えます。
食べることは栄養摂取だけではなく、生活の中で楽しみや喜びを感じられる大切な行為になります。
「食べたい」という思いを叶えられ、そして安全に食べられるように、患者さんの食べられない原因や食べる力の評価、口腔ケアの状況、食事の形態や食事時の姿勢調整、日常生活の中での嚥下リハビリテーション、栄養状態などを判断する必要があります。
医師、管理栄養士、ST、薬剤師、看護スタッフなど多職種と連携し支援していきます。
食べることでなにかお困りのことがあればお声がけください。