がんとこころ
「気持ちが動揺して・・」「頭が真っ白・・」
がんと告げられるのはとても衝撃的なことです。
がんの告知を受けたとき、大きな衝撃を受け、動揺するのは当然のことで、「頭が真っ白になった」「ショックで涙が出た」「告知を受けた後、どうやって家に帰ったのか思い出せない」という人がたくさんおられます。
今、がんの治療に向けて前向きな気持ちで立ち向かおうと思っている方もいるでしょう。
また、その反対に前向きな気持ちになれず、不安で眠れず食事も喉を通らないという方もいるでしょう。
その両方の気持ちが交互に表れたり消えたり繰り返されることが、がんと告げられた後に、誰にでも起こることなのです。
がんを告げられた方の心に起こること
がんと告げられた後に受けたショックや動揺は、多くの場合、時間の経過とともに少しずつ和らいでいきます。しかし、ひどく落ち込んで何も手に付かないような状態が長く続くようであれば、適応障害やうつ状態かもしれません。
こうした状態は、強いストレスを受けるなど、人生において大きな出来事があった場合には、誰でもなる可能性のある心の状態であり、専門的な治療が手助けになります。
がんの治療には心のケアも含まれます
心と体は一体のものです。
日常生活に支障が出るほどつらい状態が長引くと、心にも体にも大きな負担になります。
できるだけ早く適切な心のケアを受けることが大切です。
心のケアは、日常生活の改善や痛みの軽減にもつながります。
「心の病気ではないから」「精神科医に相談するほどではない」「まだ今は大丈夫」などと、心のケアの専門家からの支援を受けることに、抵抗を感じる人もいるかもしれません。
しかし、心のつらさを軽くすることは、からだの治療と同じくらい大切なことなのです
まずは、がん相談支援センターにいらしてみてください。解決の糸口を一緒に探しましょう。
心の負担を軽くするには
信頼できる人に、自分が抱えている不安や落ち込み、揺れ動く気持ち、つらい気持ちを話してみましょう。
話すことで次第に気持ちの整理がつき、心が少し落ち着いてくるでしょう。
(出典:療養生活に役立つ患者必携)
情報を集めましょう
病気や検査、治療法、療養生活についてよく知ると、知らなかったことに対する漠然とした不安が軽減される場合もあります。
※がんの情報を集める時は自分にとって何が役に立つのか、内容は信頼できるのかなど、気をつけるポイントがあります。
患者必携(がんになったら手に取るガイド)
※「国立がん研究センター対策情報センター」サイトにリンクします。