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薬剤管理指導

入院患者さまの薬歴管理と服薬支援を行い、患者さまに薬物治療の重要性を認識していただくことで、アドヒアランス(服薬遵守)の向上を図っています。

また、医師をはじめとする医療スタッフへ、医薬品の適正使用に関する情報を提供することにより、安全で効果的な薬物療法の実施を支援しています。
 
薬剤管理指導の業務内容

薬剤管理指導の業務内容

 

服薬支援

アドヒアランスの低下は、期待された薬物治療の効果が得られないだけでなく、薬による有害事象を引き起こす可能性も高めます。薬剤師は、薬歴管理と服薬支援から個々の患者さまに最適な薬物治療が行われるよう努めています。

薬の飲み残し、飲み忘れの実態

民間企業による全国47都道府県の男女9400人を対象に行った調査(2008年)では、半数以上の方が飲み残しや飲み忘れ、自己判断による服用中止の経験があるにもかかわらず、自分はきちんと処方薬を服用できていると認識している方が多いという結果が出ています。

薬の飲み残し、飲み忘れの実態

(ファイザー株式会社:2009年度プレリリース引用、一部改変)

用法、用量はきちんと守りましょう

薬の誤った服用は、以下のようなリスクを高めます。

  1. 薬の効果が不十分となり、病気が再発したり、治療が長期化する可能性があります。
  2. 副作用の発現リスクが高まる可能性があります。
  3. 抗生物質や抗菌薬の場合、耐性菌が出現する可能性があります。

薬は、自己判断で服用を止めたり、量の調節をせずに、医師・薬剤師の指示通りに服用することが大切です。

病棟での服薬説明

当院では、患者さまに正しい薬の服用方法を理解していただくとともに、医薬品の有効性と安全性を確保するため、薬剤師が医師の依頼を受けて、以下のような業務を行っています。

  1. 患者さまが今まで服用してきた薬剤の確認
  2. 過去に経験したアレルギー・副作用の確認
  3. 薬剤の使用歴(薬歴)表を作成
  4. 薬の作用の説明
  5. 服用方法の注意(飲み忘れたときの対応、同時に摂取してはいけない食べ物)の説明
  6. 一緒に服用している薬の飲み合わせのチェック
  7. 退院後も入院中と同じように正しく服用できるかを確認

現在このような業務は、内分泌内科、循環器科、消化器内科、腫瘍内科、血液内科、心臓血管外科、外科、泌尿器科の入院患者さんに行っていますが、将来的には全患者さんに行いたいと考えています。

緩和ケアへの支援

緩和ケアチーム担当の薬剤師が、チームの一員として、主治医や看護師と協力しながら患者さまの支援を行っています。
がん治療を受けていらっしゃる患者さまやご家族に対し、がんに伴う痛みをはじめとする身体のつらさ、気持ちのつらさ、療養に関する不安などさまざまな症状が緩和できるよう努めています。

緩和ケアチームの構成

当院には、緩和ケア医、精神科医、緩和ケア認定看護師、外来看護師、薬剤師、音楽療法師、メディカルソーシャルワーカー(MSW)、理学療法士、臨床心理士をメンバーとした緩和ケアチームが活動を行っています。

チームカンファレンスへの参加

チームカンファレンスへの参加チームでは週1回のカンファレンスを通じ、病棟の看護師らを交え、目標の達成状況と今後の計画などといった具体的な対応について話し合われています。

薬剤師には、一人ひとりの患者さまの症状に応じ、適切な薬学的ケアの提案を行うことが求められています。

クリティカルパスへの支援

クリティカルパスとは

医療の質と安全性の向上を目標として作成された入院治療計画書です。

患者さまが入院されてから退院されるまでの、治療や検査、看護ケアなどの一連の流れを、疾患ごとに一覧で示しています。

クリティカルパスへの参画

当院の薬剤師は、医師をはじめとする他の医療スタッフとともに、各専門分野からの意見を集約した科学的根拠に基づくパスの作成に貢献しています。

患者さま・ご家族向けの教室

当院では、医師・看護師などの医療スタッフにより、患者さまとそのご家族のために各種教室を開催しています。病気や治療に関する知識を深めることで、不安を取り除き、患者さまとご家族が前向きに生活を送れるようサポートしています。

薬剤師は、糖尿病教室と肝臓病教室に参加し、薬物治療に関してわかりやすい解説を行っています。

糖尿病教室

近年、糖尿病の患者さまの数が年々増加していることから、患者さまによる糖尿病に関する幅広い知識と技能の習得が求められています。

当院の糖尿病教室では、糖尿病の基礎知識や食餌療法、運動療法、薬物療法、合併症や検査の知識などでプログラムが組まれており、薬剤師は患者さまが薬を適正に自己管理できるようわかりやすく説明を行っています。

肝臓病教室

慢性肝疾患の診療においては、患者さまが疾患や薬物療法、食事などの日常生活上の注意点などについて、正しい知識を持っていただくことが不可欠です。

特にC型肝炎に関しては、一連の薬害事件の影響もあり、ひどく不安を抱えながら日々の生活を送っている患者さまが少なくありません。

肝臓病教室を通じ、薬剤師は薬物療法に関してわかりやすく説明を行うことで、患者さまの不安を取り除き、QOL(生活の質)の向上に努めています。

情報提供

医師をはじめとする他の医療スタッフに対し、医薬品の適正使用に関する情報を提供しています。

ほかの診療施設や診療科から処方されている医薬品との相互作用(飲み合わせ)や、入院持参薬の鑑別など、医薬品に関する情報提供を幅広く行っています。

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