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医療管理監

医療管理監

緩和ケアセンター長  高橋 賢一 部長 髙橋 賢一(たかはし けんいち) 地域医療情報担当
【緩和ケアセンター長、外科部長】
卒業年/昭和57年 
卒業大学/弘前大学
資格など/日本外科学会専門医、日本消化器外科学会認定医、日本乳癌学会
     認定医、日本がん治療認定医、機構がん治療認定医、日本感染症
     学会インフェクションコントロールドクター、マンモグラフィー
     読影医
得意分野/消化器外科

 

医療管理監 小野正人小野 正人(おの まさと)  健康政策担当
【臨床工学部長、健康推進室長】
卒業年/昭和53年 卒業大学/京都府立医科大学
資格など/
得意分野/生活習慣病、 食事運動療法の実践とカウンセリング、
     県域への健康増進事業の伝播・組織育成、寝たきり予防、
     脱短命県への具体的事業の実践

 

地域医療情報推進担当から

地域の医療にインターネットのネットワークを有効利用する時代が来ています。
 
医療分野でのインターネットと言えば、これまでは電子カルテが主役でした。青森県立中央病院でも、電子カルテを導入して今年で12年目を迎えます。しかし、電子カルテはあくまでも病院内のインターネットで、一つの病院で初診、入院から退院後の通院まで、フルコースの治療を行う、病院完結型医療では非常に役立ってきました。
 
しかし、医療のありかたは、すでに地域包括型に向かって舵が切られています。たとえば、私ども青森県立中央病院の専門医の腕の見せ所は、急性期の治療です。安定期・慢性期には、大きな視野で患者さんをとらえる診察が必要で、これはかかりつけ医さんの方が得意分野です。
 
そこで県病では、急性期治療を終えた患者さんは、かかりつけ医(診療所)やリハビリ専門施設に診療を引継いで頂いております。このような病診連携、病病連携を核として、地域の医療機関がそれぞれ得意分野を分担して治療を全うする地域包括型医療が、今後の主流となります。すでに本年度(平成29年度)から二次医療圏で地域医療連携推進法人を設立することも認められました。
 
また今後、県内人口の高齢化とともに、老人ホームも含めた在宅医療の重要性が増します。これまでのかかりつけ医による往診、訪問看護に加え、平成28年からは かかりつけ薬剤師制度も開始されました。医療では一人の患者さんに多くの職種が関わりあっており、各分野の専門家が速やかに情報を共有することで、質の高い安全な医療が初めて可能となります。
 
その中で、リアルタイムで映像も音声も文書もやり取りすることができるインターネットは、在宅医療、地域完結型医療の最も優れた情報共有手段です。青森県では、平成27年度から「あおもりメディカルネット」の運用を開始しました。セキュリティーも担保された診療情報専用のインターネットです。患者さんの参加料は無料です。ご希望(要署名)いただけば、県病を含めた県内7中核病院の自分の電子カルテを、かかりつけ診療所で参照し診察に利用することが出来るようになります。
 
この中には処方、血液・生理・画像などの検査すべて、食物や薬剤のアレルギー、体内に治療用金属が埋め込まれていないかなど、医療を行う上での基本的な情報が含まれています。さらに地域の有用な医療情報源となるよう、医師や看護師の診療記録も参照いただくことを検討中です。
 
また、脳卒中では電子版地域連携クリニカルパスもいよいよスタートします。へき地医療の一つの解決策として遠隔医療があります。すでに緩和医療科が痛みの治療、また総合診療部が症例検討で、他病院とのインターネットテレビカンファレンスを行っており、その県内医療機関への拡充、また冬期間雪で閉ざされる医療過疎地域では、訪問看護師と患者さんがインターネット画面で医師と対面診察、といった新しい診療スタイルの可能性につき、あおもりメディカルネットの活用法を模索しているところです。
 

あおもりメディカルネットを軸としたインターネットは、青森の医療には非常に有用であると考えます。この紙面を借り、より多くの患者さん、医療機関がご参加下さるよう、お願い申し上げる次第です。

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健康政策担当から

2009年、県全域に健康増進事業(寝たきり予防、メディコトリム 以後メディコ事業と略す)を立ち上げました。2016年度までに、40のうちの16市町村に同事業を立ち上げる事ができました。その後、より若年層の参加者が参加しやすい企業、公共機関を標的として事業を進めております。
 
これまでに県警本部、青森 弘前、八戸の各警察、教育庁、みちのく銀行、五所川原農林高校教員、東北電力青森支店などのオファーに応じて介入を行いました。中間報告では、みちのく銀行、教育庁のたった2時間弱ぽっきりの運動と、講義での指導だけ参加者の過半数以上が有意な減量に成功しております。県庁への軽い介入(たった2時間弱ぽっきりの運動と、講義での指導)だけで、参加者の40%前後に有意な減量効果が認められています。
 
平均寿命は男が全国ワースト1になってからほぼ45年、女は20年が経過しています。しかも断トツの1位です。健康関連の各種調査によると青森県の児童生徒における最近の肥満出現率は、ほぼ全国でもトップクラスで、成人も男女とも同様であります。つまり青森は大人、子供問わず肥満県であります。
 
また、健康関連の調査では常習飲酒率、喫煙率(男)などは言うまでもなく、食塩消費量、カップ麺の消費量、清涼飲料水の消費量などが残念ながら1位です。その反対に健康的な習慣の指標である野菜摂取量特に緑黄色野菜、歩行数などはかなり下位にランクされています。
 
そもそも生活習慣はある日突然身につくものではなく、幼少時から家庭や学校での生活を通じてついてしまうものなのです。その結果としての短命青森があるわけで、明らかに生活習慣の負の連鎖が起こっていると言わなければなりません。
 
最短命県からの脱出には若い両親とその子供の間で負の連鎖を断ち切るほかに方法がないことは、賢明な皆さんは自明のことかと思います。5年前から教育畑を“脱短命のための健康教養増進のエンジン”とすることを目的として重点的にこのことを伝えてきました。いままで小学校32校、中学校7校、高等学校6校、教員、PTA関係を相手に27回、計72回講演を行いました。しかしこれらは、県教育庁からの勧誘を起点にしたものがわずかにあるほかは、既に講演を行った学校の関係者からの細々とした他校への口コミなどで行われています。
 
ゆえに熱心な地区からは講演依頼が多く、振り向かない地域は無風のままです。もう少し全県的にシステマティックな講演活動が集中的にできる環境が整えば、あの脱短命のスローガンも少しは、ほんとっぽく聞こえるのではないかと思っております。
 
学校を中心とした健康教養増進活動は構造的に健康と教育行政のはざまの問題であり、行政間のたて割り、および県と市町村のたて割りの谷間に陥りやすいものであります。脱短命を本気でやる気ならば、教育畑と保健福祉畑のあいだで、やや強引かつ強力な相互協力が必要なのですが、誰かそんな覚悟と気合の入った政治家ないし、心ある保険教育畑の関係者いませんか? 我こそはという方は、是非ご一報をよろしくお願いします。
 

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