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医療管理監

診療スタッフ | がん対策担当から | 健康政策担当から

医療管理監

がん診療センター長  棟方 正樹 棟方 正樹 (むなかた まさき) がん対策担当
【がん診療センター長、消化器内科部長】
  • 卒業年/昭和63年
  • 卒業大学/弘前大学
  • 資格など/日本消化器病学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医、日本がん治療暫定教育医、日本内科学会認定内科医
  • 得意分野/消化器病学、臨床腫瘍学

 

医療管理監 小野正人小野 正人(おの まさと) 健康政策担当【臨床工学部長、健康推進室長】
  • 卒業年/昭和53年
  • 卒業大学/京都府立医科大学
  • 資格など/
  • 得意分野/生活習慣病、 食事運動療法の実践とカウンセリング、県域への健康増進事業の伝播・組織育成、寝たきり予防、脱短命県への具体的事業の実践

がん対策担当から

青森県は、長い間「短命県」と言われ、昭和57年(1982年)以降、がんが死因の第一位です。特に、がんの75歳未満年齢調整死亡率(人口10万対)は、平成16(2004)年から全国で最も高く、平成28(2016)年は男女ともに全国1位です。その特徴として男性は40歳代から、女性は50歳代から、全国との差が顕著となり、そのことが本県の平均寿命に大きな影響を与えています。
 
短命県からの脱却、「短命県返上」が県の医療政策の最も重要な課題です。がんの75歳未満年齢調整死亡率を低下させていくためには、第一にがん予防やがん検診の充実が必要となります。がんの1次予防では、喫煙、多量飲酒の改善、肥満の改善の適切な体重の維持等が推進されています。当院では小野医療管理監が県全域に健康増進事業(メディコ事業)を立ち上げ、県全域で積極的に生活習慣病、食事運動療法の実践とカウンセリングを行っています。今後、更に教育畑への介入を強化していきたいと考えています。
 
次に早期発見・早期治療につながるがん検診の検診率を向上させることが必要です。働き盛り世代に対するがん検診の普及啓発と計画的かつ効率的な受診勧奨の強化が求められ、科学的根拠に基づくがん検診の精度管理の向上が重要となります。本年から医療顧問に元国立がんセンター検診研究部長の斎藤博先生を迎え、その専門的な指導の下、本県の検診について再考し行政へ提言したいと思います。
 
また、がん医療において重要ことは、住み慣れた地域で、地域格差なく、医療を受けられることです。いわゆる、手術療法、放射線療法、薬物療法のがん医療の均てん化です。特に外来薬物療法を安全に効率的に提供するためには、多職種によるチーム医療で適切な服薬管理や副作用対策等の情報提供が必要です。免疫チェックポイント阻害薬が多くのがん腫で適応となり、よりチーム医療が重要となります。更に、希少がんや難治性がんの対策としてとしては患者の集約化が求められます。そのためにがん診療連携拠点病院、がん診療連携推進病院を整備の推進が急務ですが、まだまだ地域差があるのが現実です。よりきめ細かながん医療提供体制の整備と連携体制の構築が重要です。
 
緩和ケアもがん医療の一つであり、がんと診断されたときから行うことが必要です。身体的苦痛だけでなく、不安や抑うつなどの精神心理的苦痛、就業や経済負担などの社会的苦痛など、患者とその家族が抱く苦痛に対して、迅速で適切な緩和ケアが十分に提供させるようにしていくことが重要です。がん難民をなくすためには、薬物療法などのがん治療を終了した患者や家族のため、その療養する場所を調整することが必要です。がん専門病院、一般病院、緩和ケア病棟、在宅のどこでも緩和ケアが受け入れられ、十分に選択できるにするためには、当院の医療連携部や訪問看護ステーション、介護支援事務所など地域とのさらなる強固なネットワーク作りが必要です。
 
県の第3期がん対策推進基本計画案では「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す」を目標としています。その目標に向けてチーム県病、さらに県全体の医療関係者、また行政も含め、その協力関係を深め、安全かつ安心で質の高いがん医療を提供したいと考えています。

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健康政策担当から

2009年、県全域に健康増進事業(寝たきり予防、メディコトリム 以後メディコ事業と略す)を立ち上げました。2016年度までに、40のうちの16市町村に同事業を立ち上げる事ができました。その後、より若年層の参加者が参加しやすい企業、公共機関を標的として事業を進めております。
 
これまでに県警本部、青森 弘前、八戸の各警察、教育庁、みちのく銀行、五所川原農林高校教員、東北電力青森支店などのオファーに応じて介入を行いました。中間報告では、みちのく銀行、教育庁のたった2時間弱ぽっきりの運動と、講義での指導だけ参加者の過半数以上が有意な減量に成功しております。県庁への軽い介入(たった2時間弱ぽっきりの運動と、講義での指導)だけで、参加者の40%前後に有意な減量効果が認められています。
 
平均寿命は男が全国ワースト1になってからほぼ45年、女は20年が経過しています。しかも断トツの1位です。健康関連の各種調査によると青森県の児童生徒における最近の肥満出現率は、ほぼ全国でもトップクラスで、成人も男女とも同様であります。つまり青森は大人、子供問わず肥満県であります。
また、健康関連の調査では常習飲酒率、喫煙率(男)などは言うまでもなく、食塩消費量、カップ麺の消費量、清涼飲料水の消費量などが残念ながら1位です。その反対に健康的な習慣の指標である野菜摂取量特に緑黄色野菜、歩行数などはかなり下位にランクされています。
そもそも生活習慣はある日突然身につくものではなく、幼少時から家庭や学校での生活を通じてついてしまうものなのです。その結果としての短命青森があるわけで、明らかに生活習慣の負の連鎖が起こっていると言わなければなりません。
 
最短命県からの脱出には若い両親とその子供の間で負の連鎖を断ち切るほかに方法がないことは、賢明な皆さんは自明のことかと思います。5年前から教育畑を“脱短命のための健康教養増進のエンジン”とすることを目的として重点的にこのことを伝えてきました。いままで小学校32校、中学校7校、高等学校6校、教員、PTA関係を相手に27回、計72回講演を行いました。しかしこれらは、県教育庁からの勧誘を起点にしたものがわずかにあるほかは、既に講演を行った学校の関係者からの細々とした他校への口コミなどで行われています。ゆえに熱心な地区からは講演依頼が多く、振り向かない地域は無風のままです。もう少し全県的にシステマティックな講演活動が集中的にできる環境が整えば、あの脱短命のスローガンも少しは、ほんとっぽく聞こえるのではないかと思っております。
 
学校を中心とした健康教養増進活動は構造的に健康と教育行政のはざまの問題であり、行政間のたて割り、および県と市町村のたて割りの谷間に陥りやすいものであります。脱短命を本気でやる気ならば、教育畑と保健福祉畑のあいだで、やや強引かつ強力な相互協力が必要なのですが、誰かそんな覚悟と気合の入った政治家ないし、心ある保険教育畑の関係者いませんか? 我こそはという方は、是非ご一報をよろしくお願いします。

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